ヤマトホールディングス株式会社の子会社ヤマト運輸が
2017年6月21日、過去の未払い残業代が約230億円になる見通しと発表。

今年4月にも190億円と発表しており、さらに40億円膨らむ見通し。

ヤマト運輸はグループ社員約8万2000人を対象に社内調査を実施。
休憩を適切に取得できていなかったなどの理由から一時金190億円を2017年3月期決算に計上。

その後も、調査を進めたところ、対象者が約1万2000人増え、40億円程度一時金が増加する見通しを発表

ヤマトの労働時間、労働実態を背景に、取引先法人企業や個人にまで影響は波及。
大口の取引先になる「アマゾンジャパン」も時間指定配送サービスを一部縮小。

ここまで、各種企業、業界に影響が波及する背景には何があったのか。
ヤマト運輸の各種配送サービスの変更内容と合わせてご紹介していきます。




配達時間帯が変更するなどの背景・問題

ここまで影響が及ぶ要因はすでに出始めていた。

・EC(電子商取引)市場の拡大による宅配個数の増加
・繰り返される再配達の連続
・労働人口の減少に伴う労働者不足

ヤマト運輸だけでなく、日本全体における市場環境の変化に誘引され
今回の影響が公になったのだと考えられる。

これを受け、ヤマト運輸では働き改革を推進。
社員が働きやすい環境に従事できるよう改革が進んでいる。

その改革のいくつかが、当日の再配達締め切り時間の変更である。

当日の再配達締め切り時間変更

まず、当日の再配達受付締め切り時刻を変更した。
変更点は下記の通りである。

【旧】受付方法および従来の当日受付締め切り時刻

セールスドライバー 20時まで
サービスセンター  20時まで
再配達自動受付   20時まで
インターネット   19時40分まで

【新】受付方法および新しい当日受付締め切り時刻

セールスドライバー 19時まで
サービスセンター  19時まで
再配達自動受付   18時40分まで
インターネット   18時40分まで

これにより、夜間集中する労働負担を軽減する狙い。

配達時間帯(指定)の変更

さらに、配達時間帯(指定)が2017年6月19日より変更した。
変更点は下記の通りである。




【旧】従来の指定可能な時間帯(6区分)

午前中(12時まで)
12時から14時
14時から16時
16時から18時
18時から20時
20時から21時

【新】新しい指定可能な時間帯(5区分)

午前中(12時まで)
廃止
14時から16時
16時から18時
18時から20時
19時から21時

これにより、従業員の適切な昼休息を取得するのと同時に
夜間における配達時間を狭めることによって、労働負担を軽減する狙いがある。

宅急便基本運賃の改定

個人にも大きく影響するのが配送運賃の改定ではないだろうか。
荷物のサイズに応じて宅急便基本運賃が加算される予定。
改定内容は下記の通りである。

60サイズ
80サイズ
 +140円

100サイズ
120サイズ
 +160円

140サイズ
160サイズ
 +180円

その他の取り扱いについても改定が行われる予定。
最後の駆け込み需要として宅急便サービス利用が増える可能性もある。

ヤマト運輸宅急便サービス変更 まとめ

法人だけでなく個人にも影響する今回の変更・改定内容。
しかし、今回の改定はいずれは訪れる事象だったのかもしれない。

今後はヤマト運輸のように宅急便事業だけでなく、
労働市場の変化、多様性の変化に伴って企業も改革に乗り出すかもしれない。

AIやITテクノロジーが発展し、市場環境も急変する中、
配達の扉の先には「人」が待っていることを忘れてはいけない。